おいてけぼりの秩父御岳山(おんたけさん)~大滝温泉 ④
2010-9/4
おいてけぼりの秩父御岳山(おんたけさん)~大滝温泉 ④
8:45 横瀬駅で車両の切り離し今日は三峰口駅から三峯神社までバスに乗り、三峯神社⇔霧藻ヶ峰の往復ハイクに行くつもりだった。
当然最終目的は三峯神社境内にある興雲閣でお風呂をいただき、お神酒(ビール)をしっかりいただく事にある。
余裕があれば興雲閣の前に、三峰山も登ろうかと言う計画だ。
【アクシデント!】
ここ横瀬駅で長瀞行きと三峰口行きとが4両ずつ切り離される。
いつもは鉄道マニアが集まるのだが、今回私もその瞬間を収めようとホームへ降りてシャッターを押した…何か様子がおかしい。
長瀞行きの車内で、乗客が頭から血を流して倒れているとの事で、乗務員がテンパっている。
そこへ「なんかあったん?」とヨメさんも降りて来て、周囲は緊迫した空気が張り詰めた。
三峰口行き列車の車掌が、「救急車呼ぶんかい?じゃあこっちは出るから」と言って動き出すではないか!
私は慌てて、「あれ!もう出ちゃいます?乗るんですけど…」と車掌に訴えた。
「あー出るよ」
「あー!荷物が乗ってるんですけど!」車掌はシカト!前を向いたまま出発を促しやがった
私とヨメさんは唖然とし、駅事務所へ事情を説明し忘れ物を確保していただくよう依頼した。
荷物は2個のデイパック、2セットのトレッキングポール、ヨメさんが図書館で借りた本とハンカチである。
現在二人は乗車券とSuicaとデジカメしか持っておらず、大事な物は全てパックの中である。
救急車に忘れ物にワケの分からん事を言い出すおばあちゃん、横瀬駅は大混乱に陥った(盛ってみた)。
しばらくして駅員さんより、「荷物を隣の西武秩父駅で確保しました」と連絡を受けホッと胸を撫で下ろす。
落ち着いたから一服しよう、タバコはパックの中
コーヒーでも飲もう、財布もパックの中だった
9:23 御花畑駅西武秩父駅で忘れ物を無事受け取り三峰口へ向かうのだが、あまりにも接続が悪いので急行に乗りこんだ。こんな短い区間で、更に200円も取るか~?と思ったが、少しでも早く到着したかったので背に腹は代えられない。3両編成の列車に、お客はわずか4人!
9:40 三峰口駅三峯神社行きのバスは数分前に出たばかり。
ならば中津川方面に乗って大輪バス停で降りて、歩いて三峰山⇒三峯神社のルートに変更もできる。
わずか14分の乗車なら歩いても40分前後だろうと、いつものようにここから歩いて向かう事にした。天気も良いし湿度もさほど高くないし、ここまで来て慌てても仕方が無いと腹を括ったまでは良かったが、白川橋を左に曲がらねばならないのに右へ向かってしまった。
見覚えのある表示を見て驚いた、「御岳山登山口」…あれ?
またやっちまった、ここへは今年の5月に来たばっかりではないか!
登山ルートは違えど、御岳山には先々週の月曜日も登っている。わざわざ戻ってルート修正する事も無いと判断し、このまま御岳山⇒大滝温泉のコースに変更した。
私もヨメさんも、「とにかく温泉にゆ~っくり浸かりたい!」それだけが目的となっていた。
10:16 町分コース先日の強石コースに比べれば非常に安定したコースで、起伏も少なくなだらかな登山道が延々と続く。辺り一面杉の木ばかりではあるが、視界が開けた場所に出ると素晴らしい景色が飛び込んでくる。
10:56 猪ノ鼻分岐ここであろうことか、誤って左のコースへ足を踏み入れてしまった。ルートを示す赤いリボンを頼りに数百m進んだのだが、遂に谷底へ落ちる寸前で足止めを食らった。確かに進むべきルートは間違ったが、倒木や土砂崩れの影響で道が無くなってしまっていたのである。ここから元のルートに引き返すのに約30分のロスは痛いが、危険が伴う焦りは禁物。途中でご夫婦と男ばかり4人のグループを抜いて来たが、この間に先を進んで行ったようである。
12:50 御岳山山頂強石コースとの合流地点のベンチで昼飯を取る事にした。今回は軽装を重視したので、ストーブもケトルも持って来ていない。
おにぎり2個で昼飯とし、昼休みはわずか20分で済ませた。2人のパーティは強石コースから落合へ向かうと言い、4人のパーティは頂上の祠で鐘を撞いていた。先日同様、やけにハエが多いのは何故だろう?
クマの腐乱死体でも転がってんのか?まったく不愉快極まりない。
お参りを済ませ、ワラビ平・落合コースへ下山する。
13:09 落合コース前回に比べ倒木が増え、その木が割れて更に歩きにくい。くぐったり乗り越えたりせねばならず、登山道も乾いた土が非常に滑りやすくなっている。そのうえ荊(イバラ)が伸び放題なので、足や腕にチクチクと刺さって痛いぢゃないかっ!
13:18 普寛トンネル前回から何も改善されていないようだ。更に雑草が生い茂り視界を遮っているので、全く様子を伺い知る事が出来ない。ヨメさんの嫌いな、日なた・ゴツゴツした石の林道コースを4.5㎞歩く事にする。
13:34 崖崩れ先日、8月23日に来た時はこんな状況ではなかったので、つい最近崩れたばかりなのだろう。ガードレールの足場のコンクリートは抜け落ち、長さ10m・幅1mに渡りアスファルトが崩落している。下を覗き込むと、残骸が土石流の如く崩れ落ちたように見える。
14:21 無事里に下山今回サルは見つけられなかった。
14:26 道の駅 大滝温泉遊湯館温泉に浸かって至福の瞬間。
岩風呂が10月いっぱいまで工事中で入湯料が100円引き。
「っざけんな、半額にしろ!」と言いたかったが、小心者なので心の中でツイッター。
土日はバスが多いので、余裕を持って16:15発に乗る事にする。
ご夫婦は15分遅れで到着し広間で生ビールとおそばで乾杯していたが、道の駅内をゆっくり見て17:15のバスで戻るとの事。
4人のグループは1時間遅れで到着し、
「ゆっくりでしたね」と声を掛けると、
「早いですね~」と言われた。
いやいや、お兄さんたちが遅すぎ
17:04 西武秩父駅からの武甲山今回一体何度躓いた事だろう?
車内に忘れた荷物が、無事手元に戻って来た事を心から感謝したい。
私たちのそばに座っていたおじさん、多分あの方が気を利かせてくれたのだと思う。
顔はしっかり覚えているので、また秩父方面で会う事があったら、改めてお礼を述べさせていただこう。おじさん、ありがとうございました。
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